mount

ファイルシステムをマウントします。


書式

mount [オプション ・・・]
mount -a [オプション ・・・] [-t ファイルシステム種別] [-O オプション]
mount [オプション ・・・] [-o オプション1 [,オプション2 ・・・]] デバイス名
mount [オプション ・・・] [-t ファイルシステム種別] [-o オプション] デバイス名

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オプション

オプション名 説明
-V バージョン情報を表示します。
-h 使用方法を表示します。
-v マウント詳細の表示を行います。
-a 「/etc/fstab」で指定された全てのファイルシステムをマウントします。
-F 「-a」オプションと併用します。このオプションを指定すると、デバイスのマウントを並行して行います。
-f 実際のマウント処理を行いません。「-v」オプションを併用すると、どのような処理を行うのか事前に確認できます。
-i smbfsなど一部のファイルシステムは個別にファイルシステムをマウントするプログラムが存在し、デフォルトでは「mount」コマンドはそれらのプログラムを呼び出してマウント処理を要求します。このオプションを指定した場合、それらのプログラムを呼び出しを行いません。
-l mountの出力に「ext2」「ext3」「XFS」のラベルを追加します。
-n 「/etc/mtab」にマウントしたデバイスの情報を記述せずに処理を終了します。使用される状況として「/etc」への書き込みが禁じれている場合などが考えられます。
-p 識別子 暗号かれたファイルシステムをマウントする際に暗号を指定された識別子に合致するファイルディスクリプタ(プログラムがファイルや標準入力などアクセスするために使用する仕組みです。データとして識別子やファイル名を含んでいます。)に関連付けられたファイルから読み込みます。
-s 指定したマウントポジションがあいまいだった場合でも処理を中断しません。
-r 読み込み専用でマウントします。
-w 読み書き可能でマウントします。
-L ラベル 指定したラベルに合致するファイルシステムをマウントします。
-U UUID 指定したUUID(個々のファイルシステムに付けられた識別子です。)に合致するファイルシステムをマウントします。
-t ファイルシステム種別 ファイルシステムのタイプを指定してマウントします。
-O オプション-O noオプション 「-a」オプションと併用します。「/etc/fstab」でオプションフィールドに指定されたオプションを含まないファイルシステムをマウントしません。オプションの前に「no」を指定した場合オプションフィールドに指定されたオプションを含むファイルシステムをマウントしません。
-o async ファイルシステムに対する入出力を全て非同期に行います。
-o atime inode(ファイル・ディレクトリの情報が記述されています。管理のために使用されます。)のアクセス時間をアクセスごとに更新します。デフォルトで有効です。
-o defaults オプション「rw」「suid」「dev」「exec」「auto」「nouser」「async」を指定するのと同じです。
-o dev ファイルシステム上にキャラクタ・スペシャ ル・デバイスやブロック・スペシャル・デバイスが存在した場合、それらを有効にします。
-o exec マウントしたファイルシステム上に存在するバイナリの実行が可能になります。
-o mand 強制ロックを指定したファイルシステム上で行うことを許可します。
-o _netdev ネットワーク経由でのアクセスを必要とするファイルシステムをマウントします。
-o noatime inodeのアクセス時間を更新しません。
-o nodev ファイルシステム上にキャラクタ・スペシャ ル・デバイスやブロック・スペシャル・デバイスが存在した場合、それらを無効にします。
-o noexec マウントしたファイルシステム上に存在するバイナリの実行が不可能になります。
-o nomand 強制ロックを指定したファイルシステム上で行うことを禁止します。
-o nosuid 「SUID(実行可能ファイルの所有ユーザ)」「SGID(実行可能ファイル・ディレクトリの所有グループ)」ビット(「SUID」「SGID」ビットを設定した実行ファイルを実行した場合、ファイルを所有するユーザの権限で実行されます。)を無効にします。
-o remount マウント済みのファイルシステムに対して再度のマウントを行います。
-o ro 読み込み専用でマウントします。
-o rw 読み書き可能でマウントします。
-o suid 「SUID」「SGID」ビットを有効にします。
-o sync ファイルシステムに対する入出力を全て同期に行います。
-o dirsync ファイルシステムに存在するディレクトリの更新を全て同期に行います。
--bind マウントされたファイルシステム上に存在するディレクトリを別の場所にマウントします。
--move マウントされたファイルシステム上に存在するディレクトリを別の場所に移動させます。

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実行例

「mount」コマンドを使用してデバイスをマウントします。

※マウントするデバイス「/dev/cdrom」をシステムで認識しているものとします。また、「/dev/cdrom」でアクセス可能なデバイスに「ISO9660」規格のCD-ROMが入っているものとします。

※マウントポジションに指定するディレクトリ「/mnt/cdrom」は存在しているものとします。

  1. ディレクトリ「/mnt/cdrom」の内容を表示し、空であることを確認します。
  2. デバイス「/dev/cdrom」をマウントポジション「/mnt/cdrom」にマウントします。
  3. ディレクトリ「/mnt/cdrom」の内容を表示し、マウントしたデバイスにアクセス出来ていることを確認します。

実行結果

# ls /mnt/cdrom [Enter]
# mount -t iso9660 /dev/cdrom /mnt/cdrom [Enter]
mount: ブロックデバイス /dev/cdrom は書き込み禁止です、読込み専用でマウントします
# ls /mnt/cdrom [Enter]
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