リンク(ディレクトリ・ファイルに別の名を設定し、その名前でアクセスできる仕組み)を生成します。リンクには「ハードリンク」と「シンボリックリンク」がありますが、デフォルト(オプションを指定しない場合)は、ハードリンクを作成します。
ハードリンクとシンボリックリンクは、それぞれ、次のような特徴があります。
ln [オプション ・・・] リンク先 [リンク名] ln [オプション ・・・] リンク先1 [リンク先2 ・・・] ディレクトリ名
オプション名 | 説明 |
-d, -F, --directory | ディレクトリへのハードリンクを可能にします。 |
-f, --force | 強制的にシンボリックリンクを作成します。 |
-i, --interactive | 作成するシンボリックリンクに、指定した名前と同じ名前のファイルが存在する場合には問い合わせをします。 |
-n, --no-dereference | 指定したリンク名が、既に存在し、それがディレクトリをさしているリンクだった場合、リンク先のディレクトリ上にリンクを作成するのではなくリンク名で指定されたリンクの上書きを行います。 |
-s, --symbolic | シンボリックリンクを作成します。 |
--target-directory=ディレクトリ名 | リンク先を指定します。 |
-v, --verbose | 処理内容を表示します。 |
-b, --backup[=作成方法] | コピー時に上書きを行う場合、コピー先に存在するファイルのバックアップを作成します。バックアップファイルのファイル名の作成方法を指定します。指定する値を以下に示します。
|
-S SUFFIX, --suffix=添え字 | バックアップファイルを作成する際に、作成されたファイル名を元のファイル名に指定された添え字を末尾に付け加えた名前を指定します。 |
--help | 使用方法を表示します。 |
--version | バージョン情報を表示します。 |
-- | オプションの記述の終了を宣言します。これ以降に-で始まる文字列があっても、オプションとして解釈されません。このオプションを使用することにより「-SampleDir01」等の「-」で始まるファイル名を指定することが出来ます。 |
ファイル(「SampleText19.txt」が存在するものとします。)へのハードリンクおよび、シンボリックリンクを作成します。
$ ls -l [Enter] 合計 4 -rw-r--r-- 1 sampleusr01 samplegroup 21 9月 3日 02:44 SampleText01.txt $ ln SampleText01.txt HardLink01 [Enter] $ ln -s SampleText01.txt SymbolicLink01 [Enter] $ ls -l 合計 8 -rw-r--r-- 2 sampleusr01 samplegroup 21 9月 3日 02:44 HardLink01 ← ハードリンク -rw-r--r-- 2 sampleusr01 samplegroup 21 9月 3日 02:44 SampleText01.txt lrwxrwxrwx 1 sampleusr01 samplegroup 16 9月 3日 02:46 SymbolicLink01 -> SampleText01.txt ← シンボリックリンク